交響楽団たんぽぽ 第15回演奏会
2019年1月6日(日) 14:00開演
かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール
指揮:藤田 淳平
チャイコフスキー
オペラ「エフゲニー・オネーギン」より"ポロネーズ"
ヴァイオリン協奏曲ニ長調 作品35 Vn:遠藤 健作
交響曲第6番ロ短調 作品74「悲愴」
5月に弦楽オケDandelion String Orchestraがありましたが、交響楽団たんぽぽとしてはちょうど1年ぶりの演奏会。
今回は、オール・チャイコフスキー。
プログラムの中に「交響楽団たんぽぽとチャイコフスキーの歩み」について書かれていました。過去6回の演奏会で演奏されたとあって、さて、僕はこれまでに何を聴いたかなーと、ブログを振り返ってみました。
第3回 2006年6月24日(土)新宿文化センター大ホール
ハイドン「告別」を初めて「観た」回。
<1812年>
大砲の音(スピーカー?)や、ホーンセクションがあとからステージ袖に出てくるなど、仕掛けが楽しかった。
第6回 2010年1月16日(土)新宿文化センター 大ホール
三浦友理枝さんとのショパン/ピアノ協奏曲第2番の回。
<交響曲第5番>
第3楽章まではあまり冒険せずに進ませておいて、第4楽章で思い切りやりたい放題的な(笑)
第11回 2015年1月10日(土)杉並公会堂
"たんぽぽサウンド"という言葉が浮かんだのがこの回。
アンコール曲がバラキレフ「3つのロシアの主題による序曲」という「主題が同じ曲の聴き比べプログラム」。
<交響曲第4番>
曲のラストでテンポを思い切り変えたところまでは良かったけど、最後の最後で崩壊(^^; あれをぎりぎりで耐えてくれたら、僕の中でチャイ4史上最高の演奏になったのになぁ、、、。
第12回 2015年12月26日(土)大田区民ホール・アプリコ 大ホール
遠藤さんがお忙しい時期でコンマスが別の方。でも、たんぽぽサウンドは揺るがなかったという回。
<アンコールでの1812年>
・・・と今回のプログラムの「歩み」にはあったのですが、しばらくブログが書けてなかった時期でアンコール曲までは書き残していませんでしたm(_ _)m
けっこう聴いてました。ブログを読み返すと、楽しい気持ちになります(^^)
閑話休題。
<エフゲニー・オネーギン"ポロネーズ">
2階席バンダの金管の響きが印象に残りました。とても良く響いていて、ステージからの音が、もごもごと聴こえてしまったくらい。
ちなみに、杉並公会堂でも2階席からの金管を聴いたことがありますが、ステージの音とこんなに差がなかったような気がします。このホールって、そういう特性なのかなと思いましたが、後半の「悲愴」はもごもごしていなかったので、僕の耳の調子が悪かったのかも。
<ヴァイオリン協奏曲ニ長調 作品35 Vn独奏:遠藤 健作>
中学生のときに、クラシック音楽に興味を持つきっかけとなった曲。
薀蓄は何も語れませんが(^^;、それなりに、いろいろな演奏を聴いてきました。
これを、たんぽぽで、ソリストがたんぽぽのコンマス(普通の会社員の方)で聴けるとは。
たんぽぽに限っては、この曲を演奏するためにプロのソリストを外から招くという選択肢は最初から全くなかったのでは、と勝手に想像します(^^)
最初のオケの出だしから、これから楽しい時間が始まるぞ、と予感できる素晴らしい音で始まりました。
そしてソリスト。楽器を変えて臨んだそうですが、たとえば昨年5月のDandelion String Orchestraでのバッハの協奏曲2番でも感じた、遠藤さんの聴きやすい心地よさのある音は変わりません。
カデンツァも素晴らしかったです。あれを聴かされて、オケもさらにやるぞ!って気合が入ったと思います。
オケがソリストの音をとにかくよく聴いています。ソリストにとって厳しいところではさすがの遠藤さんも音がゆらいだりするのですが、指揮も演奏もぴったり寄り添っていました。
遠藤さんがコンマスとして中心になって作ってきた「たんぽぽサウンド」の中で、その遠藤さんがソロを弾いている。我らがオケのソリスト、がんばれ、ありがとう、という流れを感じた名演でした。
そして、ソリストアンコールは、無伴奏で、イギリス国家変奏曲(?)。。。初めて聴きましたが、ハンパない難曲・・・チャイコンの後なのに、さらにか!と、あらためて演奏レベルに驚きつつ、こうした意欲こそが「たんぽぽ」じゃないか、と思ったり。
<交響曲第6番ロ短調 作品74「悲愴」>
休憩をはさんで・・・休憩前の2曲と比べると、音の解像度が上がったような響き。どうして?
ダイナミックさ、勢いがありながら、ちょっとした間の取り方、タメの作り方にもこだわった、とても丁寧な演奏でした。
そして至極の第4楽章。。。いつも適当に言葉をなべて書いているこのブログでも、ちょっと言葉が思いつきません。
休憩時間が終わる頃、第4楽章の最後の響きを味わっての拍手をお願いする主旨のアナウンスがありました。この曲では、指揮者が力を抜いてからさらに1拍半くらいは待ちたいところですが、指揮者の藤田さんがそのぶんの十分な時間をとってくださいました。
余談ですが、第12回演奏会では、藤田さんからのお願いとして「ブラームス交響曲第4番の第3楽章の後に盛大な拍手をお願い致します。」と題した紙が配布されて、それを読んだ人は盛大な拍手、読んでない人は「え?なんで?」となってたことがありました(^^;
お客様にも、もちろん強制ではないけれど、ちょこっと参加してもらって音楽を楽しもうというところが、たんぽぽを身近に感じるところなのかもしれません。
<アンコール>
なんと!チャイコフスキー交響曲第5番の第4楽章!
2階席からの金管バンダもあり、思い切りテンポを変えるところなど、上で第6回演奏会の第4楽章を「思い切りやりたい放題的な(笑)」と書きましたが、それ以上!
とは言ってもデタラメなわけではなく、その演奏で全てのパートがぴったり合っているので、飛び切り楽しい演奏でした。
演奏会終了後に、すぐ前の席の、僕より10歳くらい歳が上と思われるお二人(ご夫婦かな)から「面白かったねぇ」と喜んでいらっしゃる声が聞こえました。
今回の演奏会で また、たんぽぽファンが確実に増えたんじゃないかなー(^^)
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