11/4〜11/10は、今年5/2のラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン以来、待ちに待った庄司紗矢香週間でありました。
サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団
指揮:ユーリ・テミルカーノフ
チャイコフスキー・フェスティバル
テミルカーノフ70歳記念
と
NHK音楽祭2008
魅惑のバイオリン魂のコンチェルト
■2008/11/4(火)サントリーホール
ヴァイオリン協奏曲ニ長調op.35
ヴァイオリン:庄司紗矢香
交響曲第4番ヘ短調op.36
■200/11/7(金)NHKホール
「エフゲニー・オネーギン」op.24からポロネーズ
ヴァイオリン協奏曲ニ長調op.35
ヴァイオリン:庄司紗矢香
交響曲第5番ホ短調op.64
■2008/11/8(土)よこすか芸術劇場
「エフゲニー・オネーギン」op.24からポロネーズ
ヴァイオリン協奏曲ニ長調op.35
ヴァイオリン:庄司紗矢香
交響曲第6番ロ短調op.74「悲愴」
■2008/11/10(月)東京オペラシティコンサートホール
「エフゲニー・オネーギン」op.24からポロネーズ
ピアノ協奏曲第1番変ロ短調op.23
ピアノ:デニス・マツーエフ
ゆううつなセレナードop.26
ヴァイオリン:庄司紗矢香
オペラからいろいろ(略してすみません)
ソプラノ:エカテリーナ・シェルバチェンコ
テノール:アンドリュー・グッドウィン
序曲「1812年」op.49
そもそもクラシック音楽を聴くきっかけとなったのが、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲でした。
それを「もう一度その音が聴きたい」と思った庄司紗矢香で、しかも、サンクトペテルブルク・フィルで聴けるなんて。
チケットをなんとか買い終わってから気づいたのが、4番5番6番の順番できて最後は1812年。個人的には、クラシックって面白いかも、と思い始めたころの最高の組み合わせです。
演奏は、それはもう素晴らしく(語彙不足)。
以下、ヴァイオリン協奏曲と交響曲/管弦楽曲の感想です(他は頭の中に比較するものがないので省略)。
■ヴァイオリン協奏曲
11/4の演奏が庄司紗矢香もオーケストラもえらくテンションが高く感じました。皇后様がいらしてたから・・・というわけでもないでしょうけれど。
ソリストとオーケストラが戦っているかのような緊張感がみなぎってました。
11/7と11/8の演奏は、聴く側のこちらも慣れたせいか、11/4ほどの迫力は感じませんでした。ソリストとオーケストラも融け合っていたように思います。ですが、逆に、庄司紗矢香の凄みというか、まだまだ追い求めているものは先にある、という印象を受けた演奏でした。
また何年か先に、庄司紗矢香の演奏でチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を聴きたいです。その時にこの2008年11月の演奏に受けた印象と、比べることができたらいいなと思います。
■交響曲/管弦楽曲
4番は、テンポの切換が面白かったです。でも、ヴァイオリン協奏曲に圧倒されていたせいか、あまりよく覚えていません・・・。
5番は、管楽器が素晴らしかった。鳥肌が立ちました。なぜだかよくわからないのですが、音の大きさや音の立ち上がり方がとてもかっこよかったのです。
6番は、知人が亡くなったことでいま聴くのはつらいなぁと思っていたのですが、第4楽章もこんなに音に厚みがあるんだ・・・とか、気がつくと曲に集中していて、聴いてるうちに気持ちが癒やされたような気がします。
1812年は、ここまで演奏を聴いてきて、華やかでもなく重々しくもなく、でも力強い・・・これがロシアの音なのかなーと思っていたその真骨頂みたいな演奏でした。
チャイコフスキー聴くなら、サンクトペテルブルク・フィルだね!
「ラヴェルならパリ管」に続いて、私の認識第2号となりました。
■CD紹介(Amazonへのリンク)
↑庄司紗矢香のチャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲です。チョン・ミュンフン指揮フランス国立放送フィル。
オーケストラの音が団子とか分離されてないとか・・・という評判で、確かにそのとおりなのがちょっと残念です。2005年の演奏ですが、庄司紗矢香の音は、この演奏よりも今回は力強さを感じました。CDと生演奏の違いはありますけれど。
↑ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィル(現サンクトペテルブルク・フィル)のチャイコフスキー4番5番6番です。
このリンク先は輸入盤ですが、これと同じジャケットの国内盤1960年9、11月録音の2枚組CDが私のひとつの基準になっています。好きな演奏は他の指揮者&オーケストラにあるのですが、手放せないCDです。