思いつきでいいじゃないか
当たらずも遠からず的に

森博嗣 S&Mシリーズ

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昨年12月から、森博嗣の「すべてがFになる―THE PERFECT INSIDER」から始まる一連のS&Mシリーズ(10作品+短編集に入っている4編)をずっと読み続けていました。

(以下リンク先はAmazon)

すべてがFになる The Perfect Insider
冷たい密室と博士たち Doctors in Isolated Room
笑わない数学者 Mathematical Goodbye
詩的私的ジャック Jack the Poetical Private
封印再度 Who Inside

まどろみ消去(短編集)
 ・ミステリィ対戦の前夜
 ・誰もいなくなった

幻惑の死と使途 Illusion Acts Like Magic
夏のレプリカ Replaceable Summer
今はもうない Switch Back
数奇にして模型 Numerical Models
有限と微小のパン The Perfect Outsider

地球儀のスライス(短編集)
 ・石塔の屋根飾り
 ・マン島の蒸気鉄道

森博嗣のミステリィ工作室
 ・上記作品についての作者「あとがき」

あえて大人買いはせず、1冊読み終わりそうになったら次の1冊を買うことにしました。特に意味はないのですが、本屋は好きなので。
気がつくともう2月も終わりです。1週間に1冊のペースですね。

すべてがFになる」の解説(瀬名秀明)に書かれていた

本作が気に入った方は、是非ともこのシリーズを順番に読んでいって戴きたい。シリーズ最終作『有限と微小のパン』に至ったとき、あなたは作者の策略に驚愕することだろう。

という文章の通り、順番に読んでいき最終作でくらくらしました。

このシリーズを読むための回路はすでに頭の中にありました。読んでいくうちにその特定の思考回路が刺激され強化されていくかのような、そんな心地 よさがありました。いや、怖さかも。怖いから読み続ける、読み続けるうちに読む速さがどんどん速くなっていき、最終作で回路がスパークした、そんな感覚でした。

シリーズを読み終えての感想をひとことで言うと、「クロックが遅くてもいいから、同じアーキテクチャーが欲しい」です。誰と同じ、はあえて書きません(^^;。

・・・・・

いわゆるミステリーは、ごくごくたまにしか読みません。たいてい自分には合わないなぁと感じてました。

たとえば、岡島二人の「99%の誘拐」や「クラインの壷」。面白いです。
でも、私は、前者のような人間ドラマには興味がない(あー、でも、藤原伊織の「テロリストのパラソル」は良かったな)し、後者もSF的展開を期待してしまう(“クラインの壷”にバーチャルリアリティとくれば)ようです。

なので、今回も、ごくごくたまに、のつもりでした。作者の森博嗣のことも本屋に行けばΦとかΘとか目にとまるんですけど、それだけでした。

ごくごくたまに、でも手にとって読んでみるものですねぇ。

・・・・・

ちょうど今出ている「編集会議 2008年 03月号」の特集が「森博嗣と理系作家の思考回路」というものです。「理系作家」という呼称やくくり方はあまり私には意味はないのですが、森博嗣の作品リストなどもあったので買ってしまいました。
おかげで本棚にあった「猫の建築家 」という文庫本も森博嗣だったことに気が付きました。

今はVシリーズを読み始めています。これがまた・・・。

今後、押井守監督「スカイ・クロラ」の公開(8月)までに、原作も読んでおきたいなと思います。

 

<<追記2008/04/06>>

S&Mシリーズその後

今夜はパラシュート博物館へ
 ・どちらかが魔女
 ・双頭の鷲の旗の下に

捩れ屋敷の利鈍 The Riddle in Torsional Nest

虚空の逆マトリクス
 ・いつ入れ替わった?

 

コメント(2)

はじめまして。

交響楽団たんぽぽで検索したら、たまたまhitしたので読ませていただきました。
というのも、私たんぽぽの楽団員で(フルート)。

森さんの小説のお話の日記があり、コメントさせていただきました。
森博嗣さんのS&Mシリーズ読み出し、いま、有限と微小のパン読み途中です。ハマッています。
今年で作家活動をおやめになるそうで、少し残念な気もあります。(森さんのブログから知りました)
『スカイ・クロラ』は押井監督が前にでていますが、ココロでは「森さん原作なんだよ!!!」とさけんでいたり。

長々失礼いたしました。

トミィさん、コメントありがとうございます。

たんぽぽの演奏は、また聴きに来たいと思わせる何かがありますね。
そのつながりでここを見つけていただいて、森博嗣さんのほうへコメントいただけるとは、より嬉しく思います。

私は、S&MシリーズからVシリーズ、四季と、一気に読んだので、どの作品に何が書いてあったか、よく覚えていません(^^;。
そのうち再読したいと思っています。

映画のスカイ・クロラは、押井監督がどのように表現するのか、楽しみにしています。
映画館で映画を観ることはほとんどないのですが、スカイ・クロラ特典付き前売り券も予約しました(^^;。

また何かのタイミングでコメントいただければ嬉しいです。
今後ともよろしくお願いします。

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このページは、SLANが2008年3月 1日 11:01に書いた記事です。

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