第1回口頭弁論に行ってきました。場所は東京地方裁判所。結構大きな建物です。
入口を入るとすぐに手荷物検査があり、空港と同じようにバッグをX線透視機の係員に渡してからゲートをくぐりました。
財布などの小物は出さなくても良かったし、手持ちの検知器で身体をなぞるようなチェックはなかったので、ものものしさはそれほど感じませんでした。
エレベーターで裁判所からの案内に書いてある部屋番号のある階へ。法廷部屋は数フロアにわたってたくさんあるようです。
あちこちの部屋でさまざまな欲望が渦巻いている・・・じゃなくて、弁論やら判決やらが行われているかと思うと、ちょっとめまいがしそうでした。
部屋に着き中へ入ると、以前住んでいたマンションの理事長さんがすでに来ていました。マンションの多くの方を代表しているとのことですが、委任状という言い方じゃなくて何か別の言い方をしていました。
訴訟代理人は弁護士でないとダメですが、被告の中からなら代表みたいな形がとれるのかな・・・ちょっと検索してみましたが、よくわかりません。
部屋の広さは、この写真とくらべるとふたまわりくらい狭かったです。天井が十分に高いせいか、窮屈な感じはしませんでした。写真と同じく、奥の高い位置に裁判官席があり、手前に柵で区切られた傍聴席がありました。違うのは、左右の原告席、被告席がなく、代わりに部屋の中央に8人がけくらいの丸テーブルが置いてあるところ。丸テーブルの両側に原告と被告が座るようになっていました。
開始時刻が近くなってきて、事務の方が書類などを準備しはじめ、壁際の長テーブル席に司法修習生もやってきました。原告側の訴訟代理人となっている弁護士さんが来たときには、空気がちょっと緊張。僕自身も「いまは第3者」という気楽さがあったにもかかわらず、肩に少し力が入っていたように思います。
丸テーブルの原告席側に訴訟代理人の弁護士さん1名、被告席側に理事長さん夫妻とうちの夫婦の4人が座りました。ほどなく裁判官が入ってきて、高い位置にある裁判官席ではなく、我々と同じ丸テーブルの中央(高い位置の裁判官席の前)に座りました。
進行は裁判官が直接行いました。まずは出席者の確認。次に訴状に対する答弁書についての確認。
僕とカミさんからの答弁書については問題となるような不備もなかったようで、「売却したということですね」で「はい、そうです」というやりとりで終了。ちょっとほっとしました。
マンションの理事長さんからの書類は、答弁書としては形式上も内容も不備があったようでした。理事長さんは話したいことがあると許可を求め話し始めました。が、すぐに裁判官から「経緯などは不要、結論を先に述べるように」と指示が入り、訴状に書かれている図面をもとにした主張になりました。ひととおり主張が終わったところで、裁判官から「論点は○○○ですね。他にはありませんね」と確認があり、「次回までに書類で出すように」との指示が出ました。
その後まとめに入りました。
僕とカミさんについては、裁判官から原告側の弁護士さんに、取り下げの手続きか、さらに主張することがあれば書類を提出すること、という指示が出ました。
マンションの理事長さんに対しては、主張内容の書類を提出するよう再度指示が出ました。
最後に、全員が都合の良い次回の日時を決定しました。口頭弁論は第1回の日時は強制的に決められてしまいますが、以後はこうして調整するようです。
これで、第1回口頭弁論は終了しました。実質10分あったかどうか。あっさりしてましたが、答弁書を書くときにいろいろ検索して調べたことからすれば、訴状のシンプルさから言ってイメージ通りでした。
目的が明確な会議はこのように進行するのだ、というお手本のようでした。